――どんなお仕事をされていますか?

高校を卒業して、サラリーマンとしてメーカーで働いていました。家の仕事に興味があって、結婚後にサラリーマンを辞めてリフォームの仕事で独立しました。

―― そもそもコーチングは知っていましたか?

コーチングは知っていました。テレビの特集で観たことがあります。企業の中で社員さんがコーチングをしていました。僕は、基本的には、一人で仕事をすることが多くて相談する相手がいないのです。そんな時に、コーチを探して申込みをしました。確か、『ビジネスコーチング』で検索しました。仕事関係のコーチを探していたんです。

――私をコーチとして選んで頂いたポイントはありましたか?

直感に近いかもしれないです。話聴いてもらえるかな。合うかなと。

――お試し電話相談を受けられてみて感触はどうでしたか?

相談みたいな形で進んでいました。相談することが、コーチングなのかどうかが当時は分からなかったんです。僕は受けてみて良かったと思っています。

――コーチングの本質は、その人が行きたい所に連れていくことなので、最初は、現状を聴くことになります。ですので、相談から始まる場合がほとんどですね。相談していく中で、どこに向かいたいのかが見えてきます。今回は、「リードする」というのがポイントでしたね。取り組んでみての感触はいかがでしたか?

やったことが残っています。リードしていく事が凄く自分の中に欠けていたし、失われていました。リードすることで、リズムも生まれるし波にも乗れる。リードすることの大切さに気づいていたかもしれないけれど、自分の中で鈍っていました。

コーチに相談している中で、リードすることこそが大切だと気づけました。

今も、一日1~2回は出てきます。これどうしようと思った時に、「リードやと」お客さんとの話し合いがうまくいかない時、「俺が悩んでどうする。リードしないと物事は進まない。自分から進めていく」というスタンスでやれてきています。

――相談された時は、受け身の姿勢を変えたいとおっしゃっていましたね。

リードすると気持ちいいですね。何に取り組んでいても。受け身の姿勢ではなくて、相手の出方を待つのではなく、自分から働きかける。僕らの仕事は、依頼を受けた後、こちらからリードしていかないと進んでいきません。そのことを時として忘れる場合があるので、そこには注意しています。

――コーチの役割は、外側から自分を観てくれる事にあります。自分一人で取り組んでいると、意識をしていても忘れたり、日々の仕事に忙殺されたりします。一緒に伴奏して走ってくれる人がいることが重要です。その役割は、夫や妻、仕事仲間でもいいと思っています。

僕にとっては、リードできるようになったのが一番の結果です。何でも迷っちゃうんですよ。相手の出方によってとか。考え込んじゃうんです。もっと早くスピーディにやらなアカン。そんな風に感じています。そうやって取り組んでいると、他人についても分かるようになり、アドバイスが出来るようになってきました。

――リードに取り組んで、人をリードすることが出来るようになってきたんですね。素晴らしいです。他にはどんな結果を創られましたか?

仕事の金額が大きくなりすぎるとビビってしまいます。金額が大きすぎて怖くなるというより、その金額を俺に預けてくれていいの、と感じてしまいます。そうではなくて、それは僕を信用してくれているということなので、それを素直に受け止める。お客さんのご期待に添える結果を出さないといけない。そう切り替えて取り組むことが出来てきています。

――大きい金額でも大丈夫になりましたか?

はい。大丈夫になりました。新しい仕事も取れました。というより取りにいきました。信頼して頂いているのに、俺が引いてどうするねん、と思いまして。そうやって取り組んでいる内に仕事が面白くなってきています。

大きな金額が取れたということよりも、自らリードすることで、自分のリズムを創ることが出来、実績があがってくる。そうなると毎日が楽しくなってきます。人間としての切れ味も出てきます。

過去に施工をした時に、ありえないことで失敗した経験があります。落ち込んでいたり、リズムが創れていなかったり迷いがあったりすると失敗することがあるんです。ですが、今はそんなことはありません。たとえそんな状態になっても今なら自分で修正できる。それが叩き込めました。

――素敵ですね。

後は課題ですが、決断することです。決断する所から逃げてしまう。決断することを横に置いてしまう。そんな部分が自分にはあります。そこが課題です。

僕のテーマなんですけど、独自でやってきているので人に教えるのが難しいんです。自分はこうやってやってきたのだから、教えなくても出来るだろう。そんな風に思ってしまいます。そんな考えだと人を入れる事が出来ません。

どうやったら人を入れれるのかを考えているのですが、人を入れることを踏み切るには、決断が必要です。その決断から逃げていることを感じています。

今、居心地がいいので、多少の波があってもそのままでもやれてるから。と思ってしまいます。でも、本当は、人を入れたいんじゃないかというのがあるけど、その気持ちをどこかに置いています。自分の気持ちの中で前を向きたい。チャレンジするためには決断をしたい。でも、その決断を避けているところがある。そこがテーマです。

――次のテーマが見えているのも結果ですね。

コーチングを受けることによって、逃げていたり、チャレンジを避けていることにも気が付いていませんでした。そういう人ってたくさんいるんだろうな。中には、気付かない人もいる。そこに気づけたことが進歩だと思っています。

――素晴らしいですね。もし、素晴らしく決断が出来るようになったらどんなことをやっていきたいですか?

人を入れて会社を大きくしていきたいです。以前に人を入れたことがあるんですが、その人をうまく使えませんでした。役割とか、その人に何をやってほしいのかを明確にしないまま、いけるだろうと思ってやっていました。今思うと気の毒なことをしていました。人をうまく活用出来ませんでした。金銭面であったり、波に乗れなかったらどうしようとか、そんな怖さが今はあります。

――今後、やっていきたいこと、創っていきたいことはありますか?

社会への関わり方なんですが、これから高齢化になっていきます。僕らはフリーで仕事をしていますが、サラリーマンの人は定年を迎えると時間を持て余してしまいます。2~3年経ったら何かをしたくなると思うんです。そんな時に、自分の知っている人達に、やりたい人と求める人をつなぐネットワーク、会社という形でもいいのですが、そんな場を創っていきたいと思っています。

――コーチングを受けたことがない人にコーチングがどんなものかを伝えて頂けますか?

初心者の人は、オープンにすること。自分を出せるかどうかが大切だと思います。自分もそうでした。最初の方、緊張しましたし、最後の方も緊張しましたが、どれだけ自分を出せるのか、を意識していました。受けるなら、自分を出せるようにする。隠さずにしないと意味がないです。

僕は、コーチと話す前に、自分を出せるように準備をしていました。最初の方は意識してやっていましたが自然と出せるようになってきました。自分を出すことで、いい相談が受けれると感じています。

――インタビューにお付き合い頂きましてありがとうございます。